こんにちは、サラリーマン読書家のアシリパです。
仕事のなかで、「めんどくさい」と感じてしまう場面はありませんか?
「上司から急に仕事を振られた」
「何度も同じ作業をこなさなければならない」
「タスクが多くてどれからやればいいのかが分からない」
やる気をなくして行動を後回しにさせる「めんどくさい」という感情。
この感情を一度抱いてしまうと払拭するのはなかなか難しいものです。
「途中でめんどくさいと思わなけば、結果は違っていたのに」
こんな経験がある方ほど、この感情との付き合い方に悩んでいるのではないでしょうか?
しかし、「めんどくさい」はある方法で消すことができます。
そして、その方法とは「脳に送る命令を変える」ことです。
今回ご紹介する本は、菅原洋平さんの「めんどくさいが消える脳の使い方」です。
「めんどくさい」という感情は、
実は「脳に通じにくい命令を出している」ことが原因で起こっています。
ですので、脳への命令を分かりやすいものに変えてあげることで、「めんどくさい」という感情を消すことができるのです。
本記事では、「めんどくさい」が起こる脳の仕組みと、その解消方法について解説していきます。
特に解消方法については、仕事の場面に焦点を当てて話していきます。
- 「めんどくさい」がなぜ起こるのかがわかる
- 仕事や実生活で活かす解消方法がわかる
さっそく見ていきましょう。
作品情報
めんどくさいが消える脳の使い方
著者:菅原洋平
著者はもと作業療法士さん。現在はその豊富な専門知識と経験を活かして、生体リズムや脳の仕組みを使った人材開発サービスを企業向けに行っています。
本書では、脳と体とのつながりを再構築し身体的機能の改善を図る作業療法の考え方をもとに解説を行っています。
内容が専門的であるため専門用語が多く少し読みにくいと感じる場面もあるかと思いますが、すぐに実践できる事例の紹介が多いため、「めんどくさいことに悩んでいる方」におすすめしたい一冊です。
「めんどくさい」の原因は「わからない」

私たちの行動の全ては、脳が体に命令することで成り立っています。
目の前に汚れた食器があるとしたら、脳がその状況をまず判断し、「皿を洗う」という命令を体に送っています。
しかしその命令は、脳に「通じにくいもの」と「通じやすいもの」があります。
例えば、人前でスピーチをする状況での脳の命令です。
A:緊張しないようにリラックスしていく
B:今日は前に見学にきた小学生に説明したときみたいな感じで話す
Aは具体的に何をすればいいのか不明確なため、脳は体にどのような命令を出していいのかわかりません。
行動が曖昧な「わかりにくい命令」は、やがて「めんどくさい」という感情を生み出します。
一方でBは、前にやった行動を思い出して同じようにやるという「わかりやすい命令」です。
行動が明確に決まっているため、脳はスムーズに体に指示を出すことができます。
脳に通じやすい命令と通じにくい命令

めんどくさいが消える脳の使い方 P18
Aが通じにくい命令で、Bが通じやすい命令です。
Bの方がなんとなく行動しやすそうなイメージを持てると思います。
このように、Aのような「わかりにくい命令」は身体への指示が不明確なため「めんどくさい」という感情を生んでしまうのです。

Aの命令は「何をすればいいんだろう」とまずは考えてしまいますもんね。
「めんどくさい」は脳のエネルギーの使い方に関係する

脳は目の前の状況や未来の姿を予測して、体に命令を出す働きをしています。
そしてこの働きの中では、エネルギーを消費します。
このエネルギーの使い方に無駄があったり、少なかったりすると脳からの命令が上手くいきません。
つまり、「めんどくさい」を生み出す「脳に通じにくい命令」には、エネルギーの非効率な使い方が関係しているのです。
この非効率なエネルギーの使い方は、次の3つがあげられます。
- 難しい予測をすることにエネルギーを無駄使いした
- 生命維持を優先するために、使えるエネルギーが極端に減らされた
- 資源の奪い合いで、1つの課題に使えるエネルギーが減らされた
人生ではじめて参加する友人の結婚式では、はじめての場所や人、イベント、服装など過去の記憶だけではこれからを予測することはできません。
納期が迫った資料の提出ができないと上司に怒られる場面では、危機管理意識が生まれて体のパフォーマンスが下がります。
揚げ油をペットボトルに入れてリサイクルに出す場面では、2つの作業を行う能力が要求されるため脳の意識が分散されます。
このような状況では、エネルギーが非効率に消費されてしまいます。
しかし、これらは生きていくうえでは避けることができない状況です。
大切なのは、エネルギー消費を効率的に行っていくことなのです。
脳に通じる命令に変える

エネルギー消費を効率的に行っていくこと。
それは脳の仕組みを上手く活用していくことで置き換えることができます。
そして、その脳の仕組みとは次の3つです。
- 脳のリズムに合わせる
- 神経をつなぎかえる
- 脳に送る感覚データを増やす
脳のリズムに合わせる
脳がその課題をできる時間に合わせることです。
脳が発揮できる能力は時間帯によって決まるため、起床時間によって変わってきます。
起床2時間後まで:決断する
起床3時間後:覚える
起床4時間後:考える
起床5時間後:交渉する
起床6時間後:2時間後の眠気に備えて目を閉じる
起床7時間後:細かい作業をする
起床6時間後:大雑把な作業をする
起床6時間後:他者とつながる
起床6時間後:計算する
起床6時間後:力仕事をするめんどくさいが消える脳の使い方 P56
例えば、9時に起床したとして何かを暗記したいのであれば12時以降に行うのが効果的です。
神経をつなぎかえる
脳の神経は似た作業を連結させることで、通じやすい命令に置き換えることができます。
例えば、料理でのキャベツの千切りと人参の輪切り。
仕事での経費入力と参加者リストの入力。
めんどくさい作業を短い時間で、他の似た作業にくっつけることで省エネで作業を行うことができるのです。
また、意図して作業を切り離すことも効果的です。
- 考えごとは5分
- 調べ物は15分
- 同一姿勢での作業は30分
- 知的作業は90分
- 別の作業と交互に行う
脳のエネルギーを効率的に使う方法には、似た作業を行って脳の神経の繋がりを強くすることの他に、脳の領域を拡大させることがあります。
利き手でない左手でピアノの練習をすると、その動きを担当する脳の領域が広がるなどあえて違う作業を交互に行うことで無駄なエネルギー消費をおさえることができます。
脳に送る感覚データを増やす
体を使って丁寧に作業を行うことです。
特にめんどくさいことは、作業を通して得られる感覚を増やすのが大切です。
脳は耳の辺りを境に前と後ろに分かれています。
- 前(前頭葉):過去の記憶で働く。どのように行動するかを判断する
- 後ろ(頭頂葉):感覚情報で働く。何が起こっているのかを把握する
例えば、普段は自動運転に任せている掃除や洗濯を手作業で行うと感覚情報が優先されて理解不能な情報を選択しなくなります。
体を使った作業に置き換えることで、リアルな感覚情報を脳に届けることができるため前頭葉を抑制し「めんどくさい」をおさえることができます。
一方で、前頭葉に頼りすぎると「めんどくさい」という感情を生んでしまうのです。
仕事のめんどくさいを解消する

ここからは仕事で起こる「めんどくさい」の解消方法について、解説していきます。
大量のメールの中から大切な情報を拾い出したい

たくさんのメールの中から確認しないといけない内容を探さなきゃいけない。
メールが溜まってから確認するのではなく、あらかじめ大切なメールだと認識を強めることが効果的です。
簡単に言うと、大切なメールが送られてきた瞬間を意識することです。
脳が優先的に注意を向けることを「ボトムアップ注意」と言います。
ボトムアップ注意:反射的で素早く反応できる
一度ボトムアップ注意を大切なメールに向けることができれば、なかなか忘れることはないですし、最適に処理を行うことができます。
仕事のなかで必要な知識を覚えなきゃいけない

昇格試験を受けるためにこの専門書の勉強のしなくちゃいけない。
「ただ勉強しなくては」と思っているとインプットはなかなか進まないものです。
そんな時は、勉強をする目的に「新たな語彙を取得して使用する」という目的を追加するのが効果的です。
私たちの理解力は「語彙の量」と関係があります。
人は相手の話を理解しようとするとき、脳内の記憶にある言語を使っています。
この語彙が少ないと、アクセスできる記憶が限られるため理解できない状況が増えていきます。
人の話を理解できる人と理解できない人がいるのはこのためです。
脳内にストックできる語彙を増やすこと。
それが理解力を高めることであって、他人の話を自分の言語に変換するエネルギーの節約となるのです。
めんどくさいをすぐになくすコツ7選

ここまでは「めんどくさい」と思ってしまう原因と、それをなくすための方法について解説してきました。
ここからは、いきなり行動できてしまう7つのコツについて解説していきます。
- 夕方の体温をあげる
- その日一番やりたいことをやる
- 両手に違うものを持たない
- 次の作業の最初の工程だけ手をつけてやめる
- とにかく触る
- やったことが誰かにつながるのを見る
- 「それができたらこれができる」と言う

「めんどくさい」と思う前にすぐに行動できてしまうコツですので効果抜群です!
夕方の体温をあげる
体の体温(深部体温)が低いと「めんどくさい」と感じやすくなります。
表面体温より1度ほど高い深部体温にはリズムがあります。
- 起床時間の11時間後:最高に高い
- 起床時間の22時間後:最高に低い
7時起床であれば、夕方18時に深部体温が最高潮に達してそこから下降していきます。
このリズムにムラが出たり、落差がなかったりすると深部体温が低くなります。
ですので、深部体温のリズムをしっかり整える必要があります。
特に深部体温が1番高いところから下降するタイミングで、スクワットなどの運動を軽くやるだけでも効果はあります。

座りっぱなしで仕事をする人は、夕方くらいの時間帯で身体を動かすのが良いですね!
その日一番やりたいことをやる
めんどくさい気持ちを消すには、できるだけめんどくさくない時間帯に作業をするのがコツです。
ある実験では、脳は朝一が行動力が高く、夜眠る前が1番「めんどくさい」と感じることを証明しています。
仕事の場面ですと、朝一は重要なタスク処理や会議などに費やすことが効果的なのです。
特に注意しなくてはいけないのは、朝一のメールチェックです。
仕事をしている方でしたら、朝一のメールチェックは既に習慣になっていることだと思います。
本書では、「朝一のメールチェックやめさせる実験」をある企業で行なったようですが、悪い影響が出ることは全くなかったようです。
この朝のゴールデンゾーンはうまく活用していきましょう。
とにかく手で触る
伝え方以外に、脳に「分かりやすい」命令の仕方が2つあります。
- 触覚
- 固有感覚
触覚とは、触った感触のこと。
触覚はふさぐことのできない感覚で、何もしていないときでも空気の流れという情報を脳に送っています。
一方で固有感覚とは筋肉の動きの感覚のこと。
目で見えていなくても手足が動かされると、その位置が分かるのは動きを担っている筋肉が脳へ情報を送っているからです。
これらはどちらも体で感じた情報のため、状況予測をしたい脳にとっては有効な情報になります。
これらを応用して、「めんどくさい」と感じたらまずそれに触れてみるようにしてみましょう。
触ったことで得られる触覚や固有感覚とは、脳に分かりやすい命令となるため、そのまますんなりとできてしまうことがあります。
今回は「めんどくさい」を感じてしまう原因とその解消方法について解説しました。
本書では日常生活での「めんどくさい」を解消する方法なども解説されていますので、気になった方は是非読んでみてください。


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