こんにちは、アシリパ です。
喜多川さん著の「上京物語」を読みました。
著者の本の紹介は今回で3冊目ですが、個人的にはこの本が今の自分に一番刺さりました。
なぜなら、この物語で語られる「ある人物」の人生が、今の自分のものと非常に似ていたからです。
先にネタばれになりますが、この本は2部構成になっています。
1部はある人物である「祐介」の物語を。
そして、2部では祐介の人生について、読者に問いを投げかける展開になっています。
物語の中の祐介とは、いつか成功者になることを夢見て田舎から上京してきた大学生です。
将来成功者になる夢を抱いていたはずなのに、大学卒業後、会社に入ってからは家族を養うために仕事に追われるなど、いつしか平凡な人生を送っていたのです。
「祐介の夢はどうして叶わなかったのか?」
2部では、その理由とそうならないための教えについて語られていきます。
この祐介の人生は、「何かをしなくては」と焦りながらも目先のことを優先し、あっという間に30代を迎えた私の人生と重なるものでした。
しかし本書を読むことで、これから自分がどんな人生を送っていきたいか、そのためにどうすべきかが分かった気がします。
そこで本記事では、祐介のように自分の夢や理想から遠ざかってしまう理由とそうならないための教えについて紹介していきます。
これから夢に向かって頑張りたい、自分の生き方を見つめなおしたい方の一助になれれば幸いです。
作品情報
上京物語
著者:喜多川泰
この本の魅力は、物語と自己啓発がバランス良く内容に組み込まれているところです。
前半では祐介の物語が語られますが、ここでは多くの読者の感情を揺さぶるシーンが出てきます。
そしてその感情に浸ったまま、自己啓発である後半の部に入ります。
その後半では「なぜ祐介の夢は叶うことがなかったのか」をテーマに本当の主人公である祐輔の物語が始まります。
このように、読者の感情を刺激したあとに自己啓発の物語が始まる構成のおかげで、読んでてグッと内容に引き込まれました。
著者のどの本も自己啓発小説ですが、この本は特に小説と自己啓発のグラデーションがハッキリしていたので読後感がしっかりと残りました。
いつもと違った小説を読んでみたい方に自信を持っておススメできる一冊です。
物語のあらすじ

東京の大学へ進学が決まった「祐輔」は新幹線で東京へ向かっていた。
祐輔の手元には別れ際に父からもらった一冊の日記帳が置いてある。
そして、この日記帳には「祐介」という自分と同名の人物の人生が小説として描かれていた。
祐輔はこの小説を読んでいくうちに次第に惹きつけれられていく。なぜなら、同名ということもあってか祐介が夢を追う姿を応援したくなったからだ。
しかし、どんなに祐介がもがいていてもその夢が叶うことはなかった。
「これがお前の今後の人生なのか」
小説の最後にはこう綴られていた。
つまり、父が息子に送ったこの小説は、希望を抱いて生きていた若者が徐々に光を失っていく物語であったのだ。
しかしこの日記帳にはまだ半分のページが残っていた。
「父は自分に何を伝えたいのか」
祐輔は意を決して日記帳の後半を読み進める。
するとそこには、祐介がなぜこのような人生を送ってしまったのか、そして真の成功者として幸せな人生を送るためには何が必要なのかの教えが綴られていた。
祐介という一人の人間の物語

この本での祐介は印象的に描かれています。
プライドが高く言い訳を正当化しがち、それなのに負けず嫌いで陰では頑張るタイプ。
そんな祐介は、自分が持っていないものを手に入れるために必死で生きますが、最後には疲れ果ててしまいます。
ラストシーンで、祐介がベランダでタバコをさみしく吸うシーンは読者の印象に強く残るはずです。
このように読者の感情がこの人物に揺れてしまうのは、祐介の人生が「上京した多くの人の実話」をモチーフに作られているからです。
10代、20代の頃は夢や理想を求めていたはずなのに、いつしかごく平凡な人生を歩んでしまっている。
こういった覚えのある方は、本書を読むと祐介と自分とを重ねてしまうと思います。
そして、私もその中の1人でした。
今の職場環境に悶々としながら会社員人生を歩んでいる私は、まさに祐介の人生が自分ごとのように思えてしまいました。
父からの日記帳

本書の後半では、父から息子(祐輔)に一冊の日記帳が送られます。
そしてその日記帳には、祐介のような人生を送らないためには、真の成功者として「本当の幸せな人生を送るにはどうすべきなのか」が書かれていました。
ここからはその教えについて紹介したいと思います。
私はこの教えを知れたことで、これからの人生を考えるきっかけになりました。
やぶるべき5つの常識の殻

この世の中の誰もが幸せになりたい、成功したいと思って生きています。
それなのに、祐介のようにいつの間にか「こんなはずではなかった」という人生になってしまうのはなぜなのでしょうか。
それは、「欲しいものを次から次へと手に入れるのが成功であって、それを可能にするお金を手にした人を成功者と呼ぶような価値観が植えつけられているから」だと父は語ります。
確かに私たちの暮らしは、お金を消費することで成り立っています。
そして、それは国やそれを支える会社の経済活動によるものです。
国や会社はたくさんお金を使ってもらうためにテレビや映画、CMなどを使ってマーケティングを行います。
その結果、私たちはお金をたくさん使うこと、つまり「消費=富の証」という価値観が自然と育ってしまうのです。
本書ではそれを、「消費者としての常識」と呼んでいます。
お金に左右される常識にとらわれていては真の成功者になることはできません。
真の成功者になるにはこの常識の殻を破る必要があるのです。
そして、父が語る破るべき常識とは次の5つです。
やぶるべき5つの常識の殻
- 幸せは人との比較で決まる
- 今ある安定が将来まで続く
- 成功とはお金持ちになること
- お金を稼げること中からやりたいことを選ぶ
- 失敗しないように生きる
私たちはお金を軸に物事を判断してしまいます。
だからこそ、他人を羨ましがったり、会社にいることが安定したことだと錯覚してしまいます。
また、たくさん稼ぐことや稼げる職業の中から自分のやりたいことを探し、その常識から大きく外れるのを怖がってしまったりするのです。

今の自分の悩みや不安の多くが会社に関わることだと思うと、私自身もその常識にとらわれているんだなと自覚しました。
真の幸せをつかむにはこの常識から抜け出すことが大切です。
そしてそのためには「自分なりの価値観を持つ」必要があります。
自分の価値観を持つ3つの方法

自分なりの幸せの基準があれば、それを突き詰めた先に真の幸せが見えてきます。
そして自分なりの幸せとは、お金を軸にしない自分だけの価値観を持つことです。
本書ではその方法を3つ紹介しています。
自分の価値観を持つ3つの方法
- 時間を投資する
- 頭を鍛える
- 心を鍛える
この方法を少しご紹介します。
①時間を投資する
時間は有限なものです。
ですので、時間の投資先やその効果を考えることが大切です。
時間を労働に安易に換えるのではなく、人生が変わるような本を読むことに時間を使いましょう。
②頭を鍛える
常に主体的でいましょう。
そのためには、自分の脳で考えようとすることが大切です。
考えずに受け身で過ごしていると、自分の人生は守ってもらうためにあるのだと錯覚してしまいます。
③心を鍛える
筋肉と同じく心は鍛えなければ強くなりません。
その人の人生は、心の中で何を思っているかで決まります。
ですので、心は常に明るく、前向きに積極的でいるための「心トレ」が必要です。
自分だけの価値観を持つことはすぐにできることではありません。
しかし、この教えを日々続けた先に幸せになる意味が見えてくるはずです
私はこの本を読んでからは、この3つの方法を意識して毎日を過ごしています。
そして少しづつですが、次にやりたいことが見えてきたり、生きることが少し楽になったような気がしてます。
もし私のように人生に後悔があったり、何かを始めるきっかけが欲しいと思っていましたら是非本書を読んでみてください。
その一歩を踏み出す勇気をもらえると思います。
感想
喜多川さんの著書は今回で3冊目になりますが、この本でも読書することの大切さが説かれていました。
以前の記事でも紹介したように著者は読書の大切さを広める活動をされています。
「読書とは世のため人のために自分はどうなりたいかの意識を醸成させていくこと」と著者が話されている通り、父の日記帳を見て変わった祐輔のように、この著者の想いはこの物語にも表れています。
この本の最後には、祐輔がこれからも人生を変える本に出合えるように、父のおススメ本を紹介するシーンがありました。
私はその中の1/3程度しか読んだことがないのですが、どれも評価されている素敵な本ですので、時間をかけて読んでいきたいと思っています。
※後学のためにその本のタイトルをあげておきます。
- アルケミストー夢を旅した少年
- 君と会えたから……
- I met boy.父の日に、バンビ公園で。
- この世で一番の奇跡
- 君たちはどう生きるか
- 「原因」と「結果」の法則
- アミ 小さな宇宙人
- 新史 太閤記
- 手紙屋
- ビジネスマンの父より息子への30通の手紙
- 壬生義士伝
- 坂の上の雲
- 賢者の書
- 君に成功を贈る
- 人を動かす
- クマともりとひと
- NASAより宇宙に近い町工場
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもブログの記事向上に向けて投稿を続けていきます。


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