毎日の「スキマ時間」「ながら時間」の使い方に困ったことはありませんか?
この時間を有効活用して何かできたら…、例えば将来に役立つ勉強ができたら今よりも生活がもっと充実するのにと思ったことはありませんか?
毎日の通勤時間や運転時間、子供を送り迎えする時間など生活していると必ず何かの「スキマ時間」や「ながら時間」が生まれるはずです。その使い方は人それぞれですがたいていはスマホを触ることやテレビを観ること、手元の作業などの非生産的な行動で終わってしまうかと思います。
本書は耳勉強法で東大合格を果たしそのノウハウでビジネスを立ち上げた著者が耳を使うことの驚くべき学習効果やその具体的な方法を科学的観点や実体験から解説を行っています。
耳を使うことの可能性を知ることで机に向かうことが勉強だという常識が覆る内容になっています。毎日勉強する時間がないと悩みを抱えている方におすすめの一冊です。
本のタイトル
超効率耳勉強法
著者:上田渉さん
出版社:ディスカバー・トゥエンティワン
上田渉さんは株式会社オトバンクの創業者で日本のオーディオブック事業の開拓者です。
あらすじ
ざっくりとした章立ては次のようになります。
- 著者の実体験による耳勉強法の有用性
- 科学的観点からの耳勉強法の有用性
- オーディオブックという新しい読書スタイル
- 耳読書耳勉強の生活への取り入れ方
- 耳勉強法のやり方
耳勉強法とは
本書では耳勉強法とは耳から情報をいれること、理解を深めることと定義しています。
英語などの語学教材や講義の録音などで耳から学習することがそれに当たるかと思います。また最近であればオーディオブック、Podcastsやradikoで学習される方も多いかと思います。
昔であれば語学教材の勉強をするには教材のCDをCDプレイヤーで流して学習するのが当たり前の時代でした。また講義の録音もボイスレコーダーをわざわざその場に持ち込んで録音しなければ後日復習することはできませんでした。
しかし今ではそのようなものを使わずともネットから学習コンテンツをダウンロードすることができる時代です。またスマホを使うことでそれらをいつでもどこでも耳学習ができてしまいます。
そう考えると昔より今の方が耳を使った学習コンテンツが豊富な気がしますが、耳を使った勉強法のそもそもの効果を理解したうえで実践している方はまだまだ少ないかと思います。
耳勉強法は「記憶の定着」や「ながら学習」に最適
まず耳勉強法の効果の一つ目は「記憶の定着」です。
本書によれば人間が何かを記憶することは複数の感覚から何度も情報を取り入れることで強化されると説明しています。つまり視覚以外の感覚に聴覚を加えることで記憶力がより向上するとのことです。これについては本書で科学的なデータをもとに解説を行っています。
聴覚と記憶の関係で特に興味深かったのは「人間の思考は言葉を使うことで成り立つ」という考え方です。なんだが哲学っぽい言い回しですが、要は考えること、理解することとは頭の中で言葉を話すのと同じだという考え方です。例えばこれから何を食べるか頭のなかで考えようとした場合、頭の中の私が「これから何を食べるか」という言葉を発します。本を読む場合は頭の中の自分がその文字を言葉にして音読します。このように人間が頭のなかで何かを考える、理解する際にはそれらを言葉にする作業が発生します。もちろん聞く行為にも言葉が関係しますが、聞くことは言葉にする作業自体がありません。言葉にする作業がない分、脳への負担が少なくなるというわけです。
負担が少なければ視覚と同時に聴覚を使うことも容易になります。また聴覚のみを何回も使うことができるようになります。記憶定着には視覚と聴覚の合わせ技が効果的なわけですが、負担が少ない聴覚をいかに使うかが重要になります。本書ではこの視覚+聴覚を使うことは記憶定着以外に国語力や思考力の強化にもつながると解説しています。
そして効果の2つ目に当たるのが「ながら学習」です。これはまさに現代の忙しい私たちには最適な効果かと思います。10年前に比べると聴くコンテンツは増えてきております。例えば本書で紹介するオーディオブックはその代表例となります。
一方スマホの普及でたくさんの情報をどこでも見れるようになりました。この情報過多の現代において自分の時間をなかなか取れなくなってきています。しかし本書では時間がないなかでも耳を使えるスキマ時間はあるのではないかと話しています。例えば移動時間や寝る前の時間、作業の合間などです。数時間はとれずも数分、数十分であれば一日を振り返るとでてくるはずです。ここで聴くコンテンツを活用し耳学習を行うのです。ここで大事になるのは全部を完璧に聴く必要がないことです。著者によると聴き流すくらいの感覚でいいとまで話しています。本書で触れるオーディオブックであれば本の構成上、重要な箇所は何回も文章ででてくるはずです。また自分が気になった箇所は自然と意識が集中します。聴覚は視覚と比べると脳への負荷が少なく疲れにくいため何回でも聴くことが可能となります。
スキマ時間に聴くコンテンツと活用することで学習時間を確保すること、また聴き逃してもまた聴けば良いかと思うことが「ながら学習」の最大の効果になります。
私のおすすめ勉強法
私は本書で紹介されているオーディオブック以外にYouTubeを活用した耳勉強を毎日行っています。やり方自体は本書で触れているスキマ時間にコンテンツを聴き流すことと同じですが、私の場合はYouTubeコンテンツを本の代わりに活用しています。YouTubeは動画コンテンツですが、プレミアム会員になることで広告をつけずにオフラインで使用することができます。予め聴きたいコンテンツをダウンロードしておいてそのスキマ時間に使用します。本に比べると内容の信憑性は低くなるかと思いますが、上位表示されるコンテンツであれば十分信用できます。今やYouTubeは娯楽から教育まで幅広いコンテンツで溢れています。また一般人以外にその分野の権威を持った専門家もコンテンツを配信しています。
検索性も高いため気になったことを検索するとすぐにそれに関連したコンテンツがでてきます。コンテンツの多さと検索性の高さは本にはないYouTubeの強みです。スキマ時間にオフラインで保存したYouTubeを聴いて気になった動画があれば視覚を使って後日観ることで理解を更に深めることができます。皆さんも是非実践してみてください。
こんな人におすすめ!
本書は毎日勉強の時間を確保できない方やスキマ時間の活用に困っている方におすすめの内容になっています。著者の実体験や科学的な根拠をもとに耳勉強法を説明してますので読むことで実践する敷居も低くなるかと思います。
聞く学習はこれから更に世の中に浸透していくと思いますので少しでも興味があればオーディオブックや聴くYouTubeを試してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもブログの記事向上に向けて投稿を続けていきます。
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